先ず最初にフィナンシャルプランナー(FP)と金融機関の違いについてお話しをします。フィナンシャルプランナーは資産運用やライフプランニングに関する相談を聞き、その悩みに対して適切なアドバイスをするということしています。すなわち、お金の悩みに対してコンサルティングをするという仕事であり、主に金融に絡む商品(保険商品)の販売をすることで収益を得ています。
次に金融機関(銀行)ですが、預金者からお金を預かり、個人や法人に貸し付けることで利ざやを稼いでいる仕事です。住宅ローンに関しては、直接融資をする立場ですので、安全かつ適切な貸付となるように審査をして、適切な方に対して融資をしています。金融機関にとっての住宅ローンは、個人に対する貸し付けでは最大のものであり銀行の主たる業務の一つとなっています。
さて、住宅ローンの相談をする場合に相談先としてどちらが良いかという質問ですが、「住宅ローンを借りることが出来るのか」、「いくらまで借入することが可能なのか」などの相談であれば、融資を直接する立場である金融機関が適切です。事前審査などの手続きをすることで借り入れ可能か否かの確認をしてくれますし、実際に融資をする立場で現実的かつ適切な支払いを前提としたアドバイスをしてくれます。
フィナンシャルプランナーへの相談は、実際に住宅ローンを借りるようになった場合には長期かつ多額の債務を負いますから、その債務というリスクに対してどのような対処を考えておくか、将来のキャッシュフローがどうなるかなどを確認するような相談に適しています。オリジナルのライフプランを立ててもらい、想定されるリスクに対する対処方法や将来設計の組み方などのアドバイスを受けると良いと思います。
金融機関もフィナンシャルプランナーも施主にとっては必要な相談相手だと思います。それぞれ役割が違い、できることも異なりますから、その役割にあった相談を投げ掛けることを心掛けて下さい。