原油高に始まり、多くの小売商品の価格が上がっています。昨今、住宅価格においても同様で、部材の値上がりの話を耳にする事が多くなりました。
では、実情はというと・・・やはり住宅メーカーを筆頭に住宅価格は高くなっています。
住宅コンサルの仕事では各住宅会社の見積りを目にしますが、春ぐらいから徐々にその傾向が強くなってきていました。中には今期に入って三度も価格変更をしている会社さんもあります。
実際に石油関連商品が高騰し、中国特需の影響からの建材費の上昇、輸送費負担増など、ここ数年かけての物価上昇を考えると、価格転嫁を極限に抑えていた住宅会社も耐えられないレベルに達しているというのが現実です。
これらは、ある意味仕方の無いことですが、このような時期に住宅購入を考える消費者はどのように対処したら良いかとご質問をいただきます。
物価が上がっても比例して所得が増えてなければ「分かりました」と了解することも出来無い訳ですし、無い袖はふれません。そこで提案するのが、「間取りの見直し」と「設備仕様の見直し」です。
現在も販売が好調なある会社さんの例ですが、2年前と比べて延べ床面積が10%少なくなっているとのことです。ただ単純に部屋を小さくした訳では無く、廊下や収納といったところを部屋に取り込んだり、本当に必要な部屋かどうか考えて工夫をしたプランを作っているので、逆に満足感は高くなって価格も抑えられているとのことです。
価格の大半は部材費ですから、知恵を出し合い効率的な間取りにし、10%の床面積を削減できれば、設備仕様は落とさずとも価格を抑えるというケースですが、これはお互いにメリットがある対策だと思います。
もう一つは「設備仕様の見直し」です。住宅のスペックはここ10年で飛躍的に向上しました。設備関係も至れり尽くせりの商品になっています。もちろん、価格が同じでそれが出来ればバンバイザイですが、実際にはそうもいかず価格上昇の要因になっています。
便利な物に頼るばかりではなく、住まい方や考え方を変えれば必要で無い設備もあります。これも間取りと同じく、本当に必要か、実際に使えるのかを考え、不要と思った物は削除すれば結構価格は下がるものです。
どちらにしても、信頼出来、親身になってくれる住宅会社や担当者を選択することで、実現可能なことばかりです。それが難しければ、客観的な意見をアドバイスしてくれる住宅コンサルを活用するのも良いと思います。
「家」は建て時に建てて価値のあるものです。思い立った時に賢い買物が出来るよう情報収集しましょう。
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住まいづくりワンポイントアドバイス