今年も残り2週間余りになりました。過ぎてしまえばあっという間の1年でした。毎年毎年1年が早くなる感覚がピークになっているように感じています。
さて、今年の住宅環境を振り返ってみると、一言では「変」の年だったように感じます。昨年、資本主義経済の根本を考えさせられるリーマンショックが起き、今年はその影響が直接的に我々に降りかかってきました。
雇用の不安、所得の減少、先行き不安から物を買う意欲が著しく低下し住宅着工件数が激減しました。以前から日本は新築着工件数が人口に対して多過ぎ、いずれは着工件数が年100万戸を切ると言われていましたがそれが現実になった年となりました。
ある意味必然の出来事であったと思います。今までの生活習慣に居心地の良さを感じていた私たちは、その突然の変化に戸惑い、見えない不安感にさいなまれたように思います。慣れ親しんだ環境から、大きく転換しなければならないことに対し失う事の不安ばかりに神経を尖らせてしまったのだと思います。
今年は長期優良住宅認定制度や住宅減税、住宅ローン金利のさらなる低下、中古市場の取引活発化など購入者にとっては良い事もありましたが、今まで行なわれてきた政策の延長から生まれた政策では、今までの需要を元に戻すことはもはや無理なように感じます。
新しい出来事が始まると言う事は、古い物や考え方を捨てる必要があります。良い意味で新しい未来にワクワクし、意欲を沸き立たせる出来事でもあるのですから、ここは全ての物事を根本的に考え直し、新しい発想をしていかなければならないでしょう。
来年はそんな変化が具体的に起きることを期待しています。また、起きなければ益々閉塞感が高まるのだとも思います。
住宅に携わる業者の皆さん、住宅を購入するお客さん、どちらとも今までに無い変化をする必要がでてきています。
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住まいづくりワンポイントアドバイス