5月も今日で終わります。いつも言ってますが月日が経つのは早いですね~(笑)さて、5月も終盤に差し掛かったころから連日のように株価の乱高下が世間を賑わせています。日銀黒田総裁の異次元の金融緩和政策が4月に発表され、インフレ期待値が高まりマネーが株に集中して一連の株高を生み出しましたが、5月23日の株価急落から一転雲行きが怪しくなってきました。
これは昨年末から株価が一本調子に上がりすぎたための単なる調整局面だというエコノミストもいれば、金融政策だけの株高はまさにバブルだいう意見、市場を煽っている海外投機筋の利益確定売りが重なった、など様々な論調がTVのニュースや経済雑誌で語られています。ついこの前までは「ついに始まった日本再生!」「金融緩和によって株価は2倍!」などの意見が主流だったのに、わずか1ヶ月足らずでこの展開・・・何か懲りないというか変というか、思わず昔を思い出してしまいます。
私は80年代のバブルを知っている世代です。不動産関係の仕事をしていただけに、あの無茶苦茶なやり取りは今でもよく覚えています。金融緩和が起こしたバブルはまさにマネーゲーム。不動産は実態が無いのに担保価値だけの取引を行い銀行はいくらでも貸し付ける、株価はうなぎ上りで平均株価が3万8千円を超える・・・でもそれは長くは続かずバブル崩壊・・・あの時も多くの人が「おかしい」と思ったはずです。株価や不動産の資産は将来の期待値で動くことは事実ですが、実態がないのに期待値だけで進んでいくマネーゲームの危うさは皆が経験した出来事です。
バブル崩壊後言われたことは、「マネーに踊らされず、堅実に目の前のことを真面目に取り組んでいた人や企業だけが生き残った」でした。つい20年前に学んだことです。アベノミクスは世の中を変えてくれ元気にしてくれる期待感がありますが、今の金融政策だけで世の中が良くなるとは思いません。やはり実体経済を改善してくれる政策や戦略がなければただのマネーゲーム景気だけで終わってしまうように思います。一時の夢(バブル)で終わらせない為にも、堅実な政策、国民の為になる政策を打ち出していただきたいものです。