一般的に自営業者は住宅ローンが借りにくいといわれています。理由は、返済能力を判断する収入が事業内容によって左右されることや、事業の継続性を問われたりするからです。実際、金融機関側の取り組みも給与取得者の方より慎重かつ消極的であるように感じますが、自営の方が借り入れできないという訳ではありません。不動産に担保力があり、生命保険にも加入することができる健康な方なら、定められた審査基準をクリアすることで住宅ローンを借りることができます。
金融機関が自営の方の住宅ローン貸付時にチェックする項目としては、①継続的な所得があるかどうか、②事業の借り入れなどが多額ではないか、③購入物件の担保力はどうか、④年齢や健康状態などがポイントになるといわれています。中でも①、②がもっともチェックをするところであり、それを判断する為に事業内容が分かる確定申告書等の提出が必要とされています。一般的な金融機関では直近3期連続で黒字であることが融資する条件とされており、直近3期分の確定申告書の提出を審査の条件としているようです。公的融資である住宅支援機構のフラット35や特定の金融機関の中には1期分の確定申告書の提出で審査をするところもありますが、申込者の所得の継続性、事業内容の確認という観点からすれば、3期分の確定申告書が必要であるというのは当然なように思います。
ご質問の自営をなさっている方が住宅ローンを組むには何年後からについては、少なくとも3期分の確定申告書を用意する必要があることから、最短でも自営を始めて4年後に住宅ローンの審査を受ける条件が整い、ローンの審査が承認されれば住宅ローンを組むことができるということになります。尚、住宅ローンの借入可能額は、返済負担率(所得に対する返済額の比率)や他の借入金等で融資額が変わりますので、確定申告の中身も重要になります。まずは事業を軌道に乗せ、安定的な収入が得られるようにすることが重要であり、その上で住まいづくりを計画していくということが大事だと思います。