分譲地にモデルハウスが建っていることがあります。これは「街角モデルハウス」と言われるもので、展示場兼建売住宅として住宅会社が建築をし、モデルハウスとして一定期間活用した後、建売として売りに出しています。住宅会社がモデルハウスを建築する理由は、一つは新商品を紹介する場として、そして分譲地に建物を建て住まいのイメージを具体的に湧かせることで分譲地の販売促進を期待しているからです。実際、「街角モデルハウス」は展示場のモデルハウスと違い現実味があり、住まいづくりを考えているエンドユーザーにはとても参考になります。
さて、ご質問はこの「街角モデルハウス」が建売として売りに出された時のことかと思いますが、メリットとしては、①モデルハウスとして建てられているので通常の仕様よりもクオリティが高いものが多い、②注文住宅と違いリアルに確認してから購入ができる、③インテリア製品(照明・カーテン・エアコン・家具等)が付いていることが多い、そして、④減価償却をして販売に出されるので通常よりは安いことです。デメリットについては、①モデルハウスとして使用するので所々に傷みはある、②多くの方に見られているのでプライバシーの問題が少々ある、③新築後数年経っている場合が多いので最新設備ではないことがある、④必要としない住宅設備や仕様になっていることなどです。
尚、モデルハウスは未入居物件ですのであくまでも新築として取り扱いますが、住宅ローンの新築の定義は未入居かつ築後2年以内とされていることが多いので、2年以上経っている場合は中古の扱いとなり融資の取り扱いも変わります。実際、モデルハウスを販売する住宅会社側もこの2年を一つの目安として考えていて、それを前提に販売計画を立てているようです。
モデルハウスの購入の最大のメリットは、現物が確認でき、すぐに購入できるという点です。相対的に見てメリットも多く、十分検討に値する物件と思いますが、個人的な好みにどこまで合うか、購入のタイミングが自分たちの住まいづくりのスケジュールと合うのかがポイントになりますから、それらを勘案の上、購入を検討することをお勧めします。