column

住まいづくりワンポイントアドバイス

2019.08.16

コラム「子供と住まい」

まだまだ暑い日が続いていますが、二十四節季でいえばすでに立秋。少しづつ日が短くなり、朝晩も涼しくなって、一年で一番過ごしやすい季節である秋になっていきます。秋は気候が安定しているので外出する機会も増えると思いますが、それを見越して、各住宅会社の建物見学会などが数多く開催されます。「住まいの〇〇日」のような大きなイベントからお客様の完成現場見学会のような小さなイベントまで、あちらこちらで住宅関連のイベントが開催されるのが秋なのです。

さて、今回のテーマは「子供と住まい」。そもそも住宅がなぜ必要なのかということからお話をしたいと思います。なぜ人は我が家を持ちたいと思うのでしょうか?家賃がもったいないから?ステイタス?友人知人が建てたから?いろいろな理由があると思いますが、多くの方は「家族が増えたから」とか、「家族で楽しめる広いリビングが欲しい」とか、「子供に個室を持たせ勉強に集中できる環境を作ってあげたい」などの理由から「家族」がキーワードとなって住まいを求め始めます。

中でも、子供を育てる為にマイホームを持ちたいと思われている方が最も多いのですが、実際、住宅が子供に与える影響はとても大きく、マイホームで育った子供と賃貸住宅で育った子供とでは、物の考え方や価値観、住宅での過ごし方や生活習慣などが異なるという研究発表がされているくらいです。単純に考えてみても、賃貸住宅に比べてマイホームの場合、家で過ごす時間が圧倒的に多くなると思います。

例えば、マイホームは広いですから掃除も皆で分担します。イベントがあれば皆で飾りつけをしたくなるようなインテリアですし、広いキッチンだからこそ一緒に料理を作ったり、お庭のメンテナンスも手分けしておこないます。マイホームを持つことで家でするべきことが多くなるのです。以前にも述べましたが、マイホームは家族の象徴、家族で思い出をつくる場所であり、いろいろなことを一緒に学ぶ場所なのです。

居住環境が良くなり生活が安定することで、心身共に落ち着く場が確保できます。子供だけでなく大人も居住環境が充実することで日々の生活に潤いが生まれ生活に張りが出ます。マイホームが居住者(家族)に与える影響というのは、計り知れないものがあるというのは少し言い過ぎでしょうか。暑さも一段落し過ごしやすくなる秋、都合や時間が合うようならば、お近くの住宅展示場や各住宅会社の見学会などに足を運んでみて下さい。夢のマイホームが実現する、そんな運命の出会いがそこにはあるかも知れませんよ。

2019.06.09

コラム「同居、隣居、近居」

初夏の清々しさから日中は汗ばむ季節になってきました。もうしばらくすると梅雨の季節に入ります。木造家屋の多い日本では、長雨が続く梅雨の季節は建築工事を避けることが多く、この時期は住まいづくりがちょっと一休みする時期でもあります。この時期は、真夏の暑さはまだ本格化しておらず、建築業界は少し一休みですから、建築業者とのアポイントは取りやすく、ゆっくりと打合せをすることができます。これから建築計画を本格化しようとする方にとっては都合の良い時期だといえるのです。

さて、最近の住まいづくりのトレンドの一つに「住み替え」があります。「住み替え」は本来、家族が増え手狭になった住まいの変更であったり、世帯主の仕事や子供の教育などに絡む利便性の変更であったり、将来を見据えたよりよい住環境に移り変わるといった理由でおこなわれるものでしたが、最近の「住み替え」は少し事情が違ってきています。キーワードが「少子高齢化」です。社会構造の変化が、「住み替え」にも大きく影響をしてきているのです。

高齢化社会が進めば進むほど社会保障、介護という問題を膨らみますが、当然のことながら、現役世代の負担がどんどん増し、女性も社会進出することを求められるようになることから、ますます少子化が助長し「少子高齢化」がさらに進むというサイクルに陥ります。このままでは大変なことになるのは目に見えていますので、政府も「教育無料化」、「介護制度の充実」、「労働環境の改善」などをおこない、まず「少子化」に歯止めをかけようとしています。これらのこともとも影響してか、住まいづくりにも変化が表れてきています。

核家族化し世帯が増え続けてきた住まいのあり方から、「同居、隣居、近居」という発想に転換しようとしているのです。「少子高齢化」社会は、今まで以上に社会全体で助け合わなければ成り立ちません。身内の関係も同じで、親世代も現役世代もそれぞれの役割を持ち、助け合うことで成り立つのです。実際、「同居、隣居、近居」はメリットが多く、ある意味、理想の住まいの形ともいえます。メリットを挙げてみても、①互いに協力し合える、②経済的なメリットが生まれる、③精神的な支えがある、④維持管理でシェアできる、⑤スケールメリットがある、など、通常住まいづくりのネックとなるようなことがクリアになるのです。

それぞれの家庭で抱える住まいづくりの課題は異なりますが、住まいづくりのベースとなるものに、「同居、隣居、近居」を加えることで、理想の住まいづくりが実現しやすくなるように思います。一度、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

2019.02.13

コラム「住まいづくりの季節」

1年の中で一番住まいを欲しいと思う季節がやってきました。冬が終わり、だんだんと暖かくなって草花が芽吹き、気持ちも晴れやかになり、新しいことを始めたという気持ちになってくるのが春です。春になると巣作りをするのは、人も動物も同じなのでしょうね。DNAが騒ぎ始めるのかも知れません。

さて、今年は消費税増税という、住まいづくりに大きな影響を与える出来事がありますので、昨年以上に家を建てる方は多くなりそうです。何だかんだ言っても家は高価な買物ですし、過去の消費税増税時にはやはり駆け込み需要は起きています。やはり、お金の影響は住まいづくりに少なからずあります。しかし、慌てて計画を進めて失敗してしまっては元も子もありません。急ぎながらも情報取集はしっかりして、いろいろな方の話を聞いて、賢く、自分にあった住まいづくりを心掛けて下さい。

最近の住まいづくりの特徴を少しお話ししましょう。以前は家族が多くなることを前提に広さを重視したり、誰か来た時の為にと和室やゲストルームを充実させたりする設計が多く見受けられました。最近では、自分達が寛いだり、楽しんだりするスペースを重視する傾向が強く、間取りも細かく部屋を区切らずにワンルームを主体としたコンパクトで機能的な設計に変わってきています。

世の中の人の携わり方やライフスタイルが変わってきたこともありますが、高気密・高断熱な高性能な住宅が普及してきたこともその理由の一つでしょう。中でも劇的に変わったのがキッチンスペースで、今や家の真ん中に配置したアイランド型が主流となっています。たしかにキッチンが中心となることで家事動線も良くなり、家族とのコミニュケーションなども飛躍的に向上します。女性が主役となってきた時代背景も大きく影響しているのでしょう。

住まいづくりを進める上で、私なりに必ずお伝えしていることがあります。住まいの中に楽しむスペースを作ることをお勧めしています。趣味でもいいですし、家族が一緒に楽しめることでもいいですし、マイホームを持った時にやりたかったことを取り入れるようにお勧めしているのです。ちなみに私は我が家を建てる時に薪ストーブを付けました。経済的ではないですし、取扱いもとても面倒なのですが、工夫をして火をつけ、時間を掛けて広がっていく炎を見て、薪の燃える音や匂いを感じてとても癒される時間になっています。

家は食べて寝るだけの場所ではありません。忙しい日常から解放される場所であり、家族と一緒に楽しむ場所なのです。折角、注文住宅を建てるのですから、合理的に考えるだけでなくて、楽しみというスパイスを加えることで満足する納得の住まいづくりができるのです。

2018.01.05

今年の抱負

お正月は晴天に恵まれました。冷え込みも大したことなく穏やかな三が日でした。天候に恵まれ神社や寺院は初詣の方々で賑わったようです。弊社も今日から仕事初め。どうぞ皆様、今年も宜しくお願い致します。

さて、証券取引最初の大発会は26年ぶりの高値で終わり、政府発表の景気動向の指数も極めて良好とのこと。安倍総理も年始の所感で、今年は約束を実行する年と位置付けていると言われていました。本格的な景気回復が期待されています。また、不動産業界に目を向けて見ますと、今年から既存住宅の流通を活性化するための住宅インスペクション(住宅診断)の導入が格的に始まります。これは中古住宅取引の不安感を取り除く為に導入される制度ですので中古市場の流通は高まると予想されます。新築においては人口減少と高齢化社会の到来を見据えて、市内中心部への回帰が益々強まり、マンション建築を後押しすることが予想されます。実際、大型のプロジェクトが年末年始に発表されました。大きく伸びそうな気配です。

バブルになっているといわれる賃貸住宅建築に関しては、金融機関の引き締めが強まりそうです。そもそもこれは需要(人口の減少)という問題を抱えているわけですから増えていく事はあり得ません。当然、縮小していくしかないと思います。そして戸建て住宅に関してですが、4~5年前から始まったコンパクトでリーズナブルな建売住宅は、参入企業も多くなり物件も飽和状態になっていますので、立地、質の低い建売住宅は売れなくなり、建売業者、販売業者の淘汰が始まる予感がします。

注文住宅においては、年々数は減ってきていますが、平屋、ゼロエネ、二世帯、収益併用型住宅など特殊性のある住宅、デザイン性を高めた住宅への潜在需要はありますから全体としては変わらないでしょう。消費者としてはそれに対応できる建築会社の見極めが今年のポイントになりそうです。住宅ローンの金利は引続き超低金利、優遇税制や補助金制度なども充実しています。そして消費税増税が1年半後に迫ってきていることを考えると、住宅を取得するタイミングとしてはとても良いです。建築業者の立場からすると、東京オリンピック前の景気拡大の中での最後の商戦と位置付けていますから販売攻勢を仕掛けるでしょう。

どちらにしても住宅建築を後押しする要素は多く、不動産業界全体では賑やかにな年となる感じがします。こういう時は、消費者の立場からすると勢いに押され間違った判断をすることも多くなりますから、冷静な対応をする必要があります。業者の言う事に惑わされたり、住まいづくりに迷ったりした時には、できるだけ相談して客観的な意見を求めましょう。

スタイルプランニングは、今年もセミナー・相談会を中心に皆様とお会いし、エンドユーザーの納得の住まいづくりをサポートしていきます。住まいづくりに迷ったり、誰かの意見を聞きたいと思われた時は、どうぞ、お気軽にお声掛け下さい。住まいづくりコンサルティングをご活用いただけたら幸いです。

2017.08.20

「住まいコンシェルジュ」の研修

立秋も過ぎましたが猛暑が続いています。今日もすさまじい暑さで、午前中にお客様と不動産購入の件で外で打合せをしていたのですが、数時間でシャツが絞れるんじゃないかというくらい汗びっしょり。でも、外で仕事をされている方はこんなもんじゃないでしょう、本当にこの暑さは大変だとつくづく思います。

さて、先日広島県の某所で「住まいコンシェルジュ」の養成研修というものをさせていただきました。「住まいコンシェルジュ」は、ホテルのコンシェルジュのごとく住まいに関する様々なことの相談に応じ、住まいづくりの水先案内人として、お客様が必要とするアドバイスを的確に差し上げる業務を行う人の総称です。

当日は18人もの方に参加いただきました。
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参加者のうち女性が約8割。
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汗かいて、頭テカテカです。
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実は参加いただいている方全員がある会社さんのスタッフの方々なんですが、日常から住まいづくりの仕事に従事されていて、自らも住まいを取得された経験のある方々です。ですから、住まいづくりの大変さ、エンドユーザーが悩まれることをよくご存じなのです。この度、新しく取組んでいただく住まいコンシェルジュの考え方、住宅に関する基本的な知識の取得を、研修でお話させていただきました。
今回、住まいコンシェルジュという取り組みに共感をいただき、現在の行われている業務の中に組み入れていきたいと某法人さんからお話を頂戴しました。住まいづくりに関する考え方、進めていきたい方向性も共有でき、有り難く業務提携をさせていただきました。エンドユーザーの住まいづくりサポートを、このような形で展開いただけることは大変喜ばしいことです。折角取り組んでいただけるのであれば、より良い形にしたいと思いますし、声を掛けていただいた会社さんの期待にも答えたいと思っています。住まいづくりコンシェルジュの活動、展開については今後もいろいろな形で発信していきたいと考えています。
2017.07.22

地鎮祭

梅雨の合間を縫って、住まいづくりコンサルティングでお手伝いさせていただいたお客様の地鎮祭が立て続きにありました。地鎮祭とは、とこしずめのまつり、土木工事や建築など工事を始める前に行うもので、その土地の神(氏神)を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る儀式です。多くは建設地近くの神社にお願いをします。

 

M様ビル建替え工事の神棚。IMG_0805.JPG

F様新築工事の神棚。IMG_0897.JPG

地鎮祭後の現場打合せの様子。IMG_0898.JPG
地鎮祭の時はいつも、住まいづくりの検討から、業者の選定、設計などの詳細打合せをしてきた苦労など思い出します。そんな思いを募らせながら、工事の安全を祈願し、玉串を奉納することで一つ区切りを感じることができると同時に、何か身の引き締まる気持ちにもなります。住宅会社に勤務していた時から独立しコンサルティングの仕事をしている現在まで、400棟を超える地鎮祭を経験していますが、私にとってはいつも新鮮な気持ちにさせられ、あらたな意欲を沸かせてくれるのが地鎮祭なのです。
完成が本当に楽しみです。
2017.03.31

年度末

彼岸も過ぎて本格的に暖かくなったきたかと思っていた途端、今日は真冬に逆戻りです。県北では雪も降っているとのこと、この時期の寒波は春モードになっている頭と体に本当にこたえます。風邪など引かぬよう気を付けなければなりませんね。

さて、今日は3月31日。平成28年度も今日で終わります。建築・不動産業界はこの年度末時期が一年で一番忙しく、休みなど取れないような日があたり前の様に続き、とにかくバタバタ、バタバタする時期なのです。私も、住まいづくりコンサルティングでお手伝いをしているお客様の完工立会や、不動産売買の決済などが集中し、今日、さっきまで、バタバタしていました。何とか無事、全て業務が終わることができてホッとしているところです。

今回の寒波が多分最後で、春本番を迎えるんだと思いますが、春は巣作りの季節、人も巣作りを始めたくなるのか、住まいを変えたり、住まいが取得したりなってくるんです。それを見越してか、4月も半ばを過ぎると建築会社、不動産会社がGWまで見据えたイベントをアチコチで開催してきます。セミナーや相談会、見学会にキャンペーンなどを中心としたイベントですが、遊びごとも絡んでありますので、家族と楽しむには悪くないイベントだと思います。

中にはセールスパーソンの売り込みが強いものもあって参加すると煩わらしく思うようなこともありますが、時に動機付けになるようなこともあるので、天気の良い週末であれば家族みんなで住まいを見学して、ちょっと話を聞いてみて、遊びも楽しみながらは悪くはありません。お気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

イベントなどに参加して、住まいづくりに関することや不動産取得に関することで、迷う事や客観的な意見が話が聞きたいと思うことがあれば、私共が行っているセミナーや相談会にお越しになってみて下さい。参考になる話や、メリットある話をさせていただきます。

2017.03.07

リノベーション

日差しに春の兆しを感じる今日この頃です。これからは三寒四温を繰り返しながら暖かくなってくるんでしょうね。さて、「リノベーション」という言葉を最近よく耳にすることが増えました。中古住宅を買ってリノベーションするというような広告を目にすることが多くなっています。

「リフォーム」という言葉は昔からあります。「リフォーム」も「リノベーション」も何となく同じような意味かなと感じますが、何が違うんでしょうか。国土交通省の定義では、「リフォーム」は古くなったものを新しくする、老朽化したものを建築当初の性能に戻すという「修繕」、「リノベーション」は新築時とは違う目論見で次元の違う「改修」となっています。

簡単に言うと、「リフォーム」は間取りなどは変えず、壁紙を張り替えたり設備を新品に変えたりする工事、「リノベーション」は間取りや用途を変え、元々の建物の使い方や性能など違う次元に変える工事ということです。最近のエンドユーザーは、個性を重んじ、デザインに興味があり、自分らしさが好きで、情報も豊富です。また、新しいもの(新築)にさほど興味がありません。古くなった住宅を安いコストで手に入れ、デザイナーと一緒に自分達だけの空間を作るということに興味を持つのです。

実際、住宅も余っているという現実もあります。岡山県内では空家は15%ほどあると言われていますが、人口が減り始めた現在、今までの様に皆が新築を建てても将来困るだけというのも本音でしょう。利用されなくなった古い家屋を、お洒落な若い世代が上手く活用するというのは、コスト的にも、世代ニーズにもあっているのです。このようなことで「リノベーション」が増えたのです。これからもっと増えていくと思います。弊社の住まいづくりコンサルティングでも「リノベーション」に関する相談が増えている中、こんな売買物件を取り扱わさせていただくことになりました。

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中古マンションですが、既に中は撤去してスケルトン状態にしての売買物件です。スケルトン状態は「リノベーション」に興味ある方から見るとイメージが沸きあがって仕方ないかも知れませんね。今後はリノベーションに関するコンサルティングを充実させていこうと思います。

2017.02.07

中古住宅

2月も半ばになりました。立春を過ぎれば寒さと暖かさが繰り返す日々、季節の変わり目は天候も荒れ模様で、北風が強く寒気が流れ込む日は真冬並みに冷え込み、南風の暖かい空気が入り込む日はポカポカ陽気になったりと体調管理には難しい季節です。風邪など引かないように気を付けないといけませんね。

さて、昨年秋から今日までの約半年間、住まいづくりコンサルティングでは中古住宅を買ってリフォームをしてという案件を立て続けにいただきました。現在は住宅ローンの金利も低く、新築住宅を建てる環境も非常に良いのですが、世情を反映しているというのでしょうか、中古住宅&リフォーム(リノベーション)を希望されているエンドユーザーがとても多いように思います。

中古住宅を購入するメリットはいくつかありますが、一番は新築に比べイニシャルコストが断然安く収めれるところでしょう。相応のリフォームをしても新築よりは断然安く収まります。また、既存住宅ですから目で見て確認出来る点もメリットです。新築のように図面だけで判断をしなくてよいのは素人には有り難いです。

それに加えて、住宅を必要とするメインの世代である30代のエンドユーザーは、私達の世代(40代後半から50代前半)とは違い、皆と同じものを好まない、自分だけの空間を楽しみたいという方が多く、自分で自由にアレンジすることが出来る中古住宅を好んでいるように思います。経年変化したものに趣を感じ、自分の色に染めていくという方にとっては、住宅会社の意向が強く反映される新築には興味が湧かという感じなのでしょう。

現在、住宅のストック数は何年も前から世帯数を上回っている状態が続いていて、住まなくなった住宅が市場に沢山出て来ています。(岡山市内の空家率は15%程度と言われています) 今の新築着工が変わらない限りこれからも増えていくでしょう。中古住宅を求める方には朗報ですが、世の中に出てくる中古住宅全てがリフォームをするだけで良いレベルなのかというと、残念ながらそんな事もないのです。チェックしなければならない点、自分の用途に合うのかを確認しないといけな点があるのです。

中古住宅を購入するポイントというのはネット等でもいくつか紹介されています。ただこれは、不特定多数の方にあてはまる一般的なポイントでしかありません。実際には各買主の目的に沿っているか否かを見極めなければなりません。住まいを必要とする動機に沿った、リフォーム計画の内容に合う、資金調達がクリアできる物件を探さなければならないのです。

中古物件を購入してリフォーム(リノベーション)をご検討の方、サポートが必要と思われている方がいらっしゃいましたらお気軽に弊社の住まいづくりコンサルティングにご相談下さい。

2016.12.23

今年も終わります

冬らしい寒い日も時々ありますが、比較的暖かい日が多い今年の冬です。まだ、風邪は流行っていないようですが、寒暖の激しい時の方が風邪を引きやすいので気を付けねばなりませんね。
今日は23日、今年もあと一週間ばかりになりました。毎年同じことを言っていますが一年経つのは本当に早いです。これは歳のせいだけでなく、現在のスピーディーな世界がさらに加速しているからなのでしょうか。

さて、今年を振り返ってみると、一言で言うと「何かモヤモヤしたハッキリしない1年」でした。個人的にもいろいろな変化が起きた年で、プライベートでも仕事でも節目を感じることが多かったです。
住宅産業に目を目を向けると、異常と言えるまでの住宅ローンの低金利が加速しました。今や10年物の住宅ローンは0.7%前後、フラット35においては通年で1%を切る金利になりました。

デフレ脱却の為とは言え、このような金融政策をいつまで続けるのかと不安になってくるくらいのレベルです。ただ、超低金利の割には新築を計画する方は多くなかったように思います。エンドユーザーの住宅に対する考え方が変わってきたこと、潜在需要の先細感を強く感じました。相続に絡む不動産売却の相談や資産活用の相談、空家を抱えていて困っている方からの相談など、時世を感じる相談事は多かったです。人口減少というかつて経験をしたことのない領域に本格的に入ってきた事を実感しました。

低金利を活用した賃貸住宅は需要が大勢でしたが、投資家のマネーゲームの領域になっている感が強く、バブル状態になっているのは明白です。2017年は大きく転換するかも知れませんね。
ざっと振り返ってみるとこんな1年でした。来年はどんな年になるのでしょう。不動産を通じて、様々な出会いがあることを楽しみにしながら年の瀬を迎えたいと思います。

2016.10.14

ここ最近の住宅事情

ここ最近すっかり秋らしくなりました。心地よい気持ちのいい気候が続いています。やっぱり秋は過ごしやすくていいですね。

さて、ここ最近の住宅事情について少しお話します。今年初めの日銀のマイナス金利政策で住宅ローン金利は史上空前の低金利、住宅取得の減税措置も昨年からタップリ手当され、住まい給付金などなどの補助制度も充実と、住宅を取得する環境は整い過ぎているくらい良い状況です。
また、不動産流通においては、昨年見直されたの相続税の改正、今年初めに施行された空家法案、中古住宅促進を促すインスペクション制度や瑕疵保険制度の充実など、不動産流通を促進するような政策が次々と打たれています。

こういう状況が整うと不動産売買や住宅新築が増えていくのですが、今回は市場では少しおかしな現象が起きています。住宅建築も不動産流通も全体では前年より落ち込むような事にはなっていませんが、特定な形での取引やとても偏った建築工事の形態が増えており、将来大丈夫なの?と思うようなことになってきているのです。

岡山市や倉敷市では特に土地を買って家を建てるという潜在需要が高いエリアですから、本来なら個人住宅用地が市場に多く出てくるのですが、今回はそのような形になっていません。土地を買って家を建てるというケースは少なくなっています。個人住宅用地の流通が非常に悪くなっているからなのです。なぜそんな事になってしまったのでしょうか。今回のような金融政策や建築の需要を喚起する手立てがされれば当然不動産流通は活発になります。当然、住宅用土地も市場に出てくるのですが、今回は、先にマンション用地、分譲建売用地、賃貸住宅用地として取り込まれてしまったからなのです。

金利が安く設定されインフラを起こすような政策がなされると不動産投資にお金が流れます。特に不動産収益物件に人気が集まりますが、中でも比較的投資資金が少なくて済むアパートへの投資が激増してきます。高度成長の折ならば住宅の需要も旺盛なのでそれでもいいですが、人口が減り始め、空家率が20%近くになっているのにも関わらず今回も起きているのです。建築業者や不動産会社などはその投資需要を見越して土地を高値でまとめて買いしています。

また、ローコストの建売分譲をしている建築会社の買い占めも目立ちます。首都圏から進出してきたローコスト住宅を手掛ける建築会社が、土地を30坪程度に小さく切り、30坪程度3LDK の建物をまとめて4~5棟建て、築10~20年の中古住宅と変わらないような金額で売買するというビジネスモデルです。土地の仕入れが命ですので、高値でまとめ買いをしています。

そして、既存の住宅メーカーやマンションデベロッパーも建築の確保と販売供給の維持を確保するために負けじと土地を買いあさります。弊社には、住宅会社を自由に選びたいというお客様から、建築条件の無い住宅用地を探して欲しいという依頼が多くありますが、上記のようなことからか個人住宅用地の情報が枯渇し、手に入れることがとても困難になっています。個人向けの住宅用地の市場への情報量は非常に少なくなってしまっているのです。

このような歪な状況が続くことは良いことではないと感じます。時代は繰り返すと言いますが、不動産、住宅業界の現在の状況は25年前のバブル崩壊や10年前のリーマンショックの時を思い起させるような危うさを漂わせています。これからの住宅取得おいては、少し冷静になって一歩引いた目線で見ていかなければならないかも知れませんね。

2016.08.20

N様邸 地鎮祭

猛暑日が続く8月の吉日、住まいづくりをお手伝いさせていただいたN様邸の地鎮祭に参加させていただきました。当日は雲一つない快晴、地鎮祭日和ではありましたが、当然のことながら日差しは強烈で、参加の皆さんは汗をいっぱいかきながら地鎮祭に望まれていました。

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N様とは、私が各所で行っている住まいづくりの相談会などで顔を合わせるようになり、ご計画が具体的になってからは建築会社選定などでのコンサルティングでお付き合いをさせていただくようになりました。お付き合いはかれこれ4年ほどになります。コンサルティングを利用されるお客様の中でも、長くお付き合いをさせていただいたお客様です。

N様は、当初住宅メーカーで建築することを希望されていました。お休みごとに各住宅会社のお話を熱心に聞かれ、また提案などもいただきながら計画を進められましたが、右往曲折を重ねながら、最終的には地元大手工務店さんで建築をされることになりました。住まいづくりにおける満足感というものは、施主がそのプロセスに納得できるかで決まります。また、施主の立場を尊重し、物事を同じ目線で一緒に考えてくれる人(建築会社)と出会えるかが大きなポイントになります。N様は建築会社の選定に相当なお時間を掛けられましたが、納得感と信頼できる人との出会いがあったからこそ、この度の建築会社を選ぶことができたのです。

施主にとって、建築会社を選ぶということはとても困難な作業です。何を観点に見ていけばいいのか分からないという方もいらっしゃると思います。何を基準に選んでいくのか迷っている方、絞り込みをするサポートを必要とされている方など、住まいづくりに悩まれた時には、ぜひ、住まいづくりコンサルティングを活用を考えてみて下さい。住まいづくりコンサルティングを利用することで、理想の建築会社がきっと見つけられます。

株式会社スタイルプランニング

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